【株初心者】ファンダメンタル分析とは/注目すべき指標

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株

今日はこれから株を始めようと考えている人、株を始めたばかりの人に知っておいてほしい個人投資家の基礎「ファンダメンタル分析」についてご紹介したいと思います。

ファンダメンタル分析とは

ファンダメンタル分析とは簡潔にまとめると「過去と現在のデータを用いて将来の業績を予想し、株式の本質的価値を探る分析手法」のことです。
ファンダメンタル分析は株式の本質的価値を探るため、株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)、株主資本利益率(ROE)などの指標を基に分析していきます。

個人投資家はファンダメンタル分析が基本

個人投資家は長期での投資を行うことが基本です。
というのも短期間で資産を増やすためにはある程度の資金が必要となるだけでなく、その期間で伸びる銘柄を見極める力も必要だからです。
しかし、長期の投資では少ない元手であっても資産を倍増させることが可能です。なぜならその企業のこれまでの利益や売上、株価の推移などからある程度今後の推移が予想できるためです。

たとえば株の初心者に人気のイオンのここ1年の株価について見てみましょう。

イオン株価

上記の表から分かる通り、イオンの株価はここ1年で上がり下がりを繰り返しながらも着実に成長してきました。
(部分的には下がっているものの、全体を俯瞰してみれば右肩上がりとなっています。)
また、上記の表からは分かりにくいですが、1年前の株価は1826円なのに対し、現在の株価は2721円です。
つまり、1年前に1826円で100株買っている人は現在8万9500円の含み益を抱えているということです。

この利益を1日や1週間で出すためには、1日や1週間で同じくらい株価が上昇する銘柄を見つけるか、何倍もの株を購入する必要があります。

ですから、上記の例からも分かる通り、なるべくリスクを減らして資産を増やそうという場合には長期での投資の方が有利です。
また、長期で投資を行うにはファンダメンタル分析が基本ですので、ファンダメンタル分析について学んでおく必要があります。

ファンダメンタル分析の仕方

では、ファンダメンタル分析は実際どのように行ったらよいのでしょうか。
いくつか注目すべきポイントがあるので、下記に注目すべき指標についてまとめてみたいと思います。

自己資本比率

自己資本÷総資本(自己資本+他人資本)で求められる「返済不要の自己資本が全体の資本の何%か」を表しているのが自己資本比率です。
つまり銀行などからの借り入れが少ないほど自己資本比率は100%に近付いていきます。
ちなみに古いデータになりますが、製造業の中小企業だと24.9%、大企業だと40.3%が平均というデータがあります。
平成10年経済産業省商工業実態基本調査より)

また、一般には自己資本比率が40%以上が倒産しにくい企業の目安、70%以上が理想的な企業と言われています。

自己資本比率が高ければそれで良いというわけではないのですが、自己資本比率が高いほど借り入れに頼らずに安定して経営できていると言えるでしょう。

EPS(一株当たり当期純利益)

当期利益÷発行株式数で求められる「一株当たり当期純利益がいくらあるのか」を表しているのがEPSです。
ちなみに日経平均のEPSは1790(2018年11月末時点)です。

EPSが高いほど1株当たりの純利益が高いので、気になった企業と同業他社のEPSをチェックしてみて株を買う買わないの判断根拠の一つとします。

PER(株価収益率)

時価総額÷純利益、もしくは株価÷一株当たり利益(EPS)で求めることができ、「今の株価が一株当たりの純利益の何倍なのか」「何年で投資が回収できるか」を表しているのがPERです。
日経平均のPERは12.48倍(2018年11月末時点)です。

PERは一般的に割安な株を探す際に重要視される指標です。
探すときは全体の平均であるPER15倍を基準に、これよりも低ければ割安、高ければ割高といった見方をしていきます。
また、これから成長すると考えられている企業ほど期待が先行してPERは高くなる傾向にあります。

PBR(株価純資産倍率)

株価÷一株当たり純資産(BPS)で求めることができ、「現在の株価が企業の価値に対して割安か割高か」を表しているのがPBRです。
日経平均のPBRは1.15倍(2018年11月末時点)です。

たとえばPBRは1倍で一株あたりの株価と現在の企業の資産価値と同じ、2倍なら一株当たりの株価が企業の資産価値の2倍となっていると言えます。
つまり、PBRが低いほど割安、高いほど割高と判断できます。

ROE(株主資本利益率)

当期純利益÷自己資本×100で求めることができ、「自己資本でどれだけの利益を上げられたのか」を表しているのがROEです。
ですので、ROEが高いほど割安、低いと割高と判断できます。
日本ではROEが10%未満であることが多く、10%以上であれば優良と判断できます。

四半期ごとの業績の推移・前期との比較

3ヶ月ごとの業績の推移を各企業が決算短信として発表しています。
日本の多くの企業では3ヶ月間のみの業績ではなく累積の業績で表しているので、1期だけの業績を見るためには発表された数字から前期までの分を引いて見る必要があります。

また、月のイベントごとなどによって売り上げが左右される企業の場合には、前期と比較することも重要です。

参考までに下記はイオンの4半期決算(経常利益)の推移です。

イオン決算
(画像はYAHOO!ファイナンスより)

まだ今期の実績は2Qまでしか出ていませんが、前期・前々期と比べて成長しており、このままいけば増益が見込めます。

株価の推移

長期投資をするのであれば、株価は過去1週間だけでなく長期的な視点でから見るようにしましょう。
なぜなら直近では下がっているように見えても、長期的には成長株である場合があるからです。
私の場合は、直近3ヶ月、1年間、5年間、10年間の推移をチェックしています。

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